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(June 1, 2014 10:25 AM)
テル・アビブ 5月30日
第14回ルービンシュタイン国際ピアノコンクール入賞者発表
ファイナリスト6名中5名がファツィオリを使用
多くの著名ピアニストを輩出したことで知られる、栄誉あるルービンシュタイン国際ピアノコンクール( www.arims.org.il
.) のファイナル最
終ステージが5月28日、29日の両日行われ、6人のファイナリスト達が腕を競った。日本時間5月30日未明に発表された入賞者は以下の通り。
1位 Antonii Baryshevskyi (アントニー・バリシェフスキー、ウクライナ) ピアノはFAZIOLI2位 Steven Lin (スティーブン・リン、台湾・アメリカ) ピアノはFAZIOLI3位 Cho Seong-Jin (チョ・ソンジン、韓国) ピアノはFAZIOLI聴衆賞 Maria Mazo (マリア・マゾ、ロシア) ピアノはFAZIOLI若きピアニストの演奏の競争と併行し、ファイナルの最終ステージではピアニストの使用ピアノの選択に大異変が起きた。今年のコンクールでは使用ピアノはスタインウェイとファツィオリの2ブランドのみで、世界二大コンサートピアノからの選択となった。約160年の歴史を持つスタインウェイは、世界のコンサートホールでの使用においてほぼ独占を保って来た。一方ファツィオリは、Paolo
Fazioli(パオロ・ファツィオリ)が独自の音を求めファツィオリピアノを世に出してからわずか30数年。近年急速に、世界的に著名なピアニストのコ
ンサートで弾かれるようになってはいるが、まだ音楽大学やホールでの設置は少なく、ファツィオリに慣れているピアニストの数もスタインウェイに比べ少数で
ある。同コンクールの最初のピアノ選定の段階では、36人の出場者のうち31人が、弾きなれていて信頼を置くスタインウェイを選び、ファイナルが始まった時点で
は6人のファイナリスト中、ファツィオリ演奏者は1人のみであった。しかし、勝敗を分けるファイナル最終ステージの大コンチェルトでは、これまでのスタイ
ンウェイ奏者5人のうち4人が使用ピアノをファツィオリに変更。ファイナリスト6人のうち、1人しかスタインウェイを選ばないというコンクール史上未聞の
事態が起き、音楽関係者、聴衆驚かせた。全ラウンドをファツィオリで弾いたマリア・マゾは聴衆賞を獲得した。「あまり弾きなれたピアノでないので若干不安はあったが、実際弾いてみると、とても弾きやすく気に入った」と2位を獲得したスティーブン・リンは述べている。ファツィオリピアノ日本総代理店ピアノフォルティ株式会社は、今回のコンクー
ルの担当全般をパオロ・ファツィオリから委託され、調律、アーティスト・リレーション、コーディネーションを担当した。この逆転劇を巻き起こした調律師の
越智晃(41歳)は、「全てのリクエストを満たしてもらった」とファツィオリを弾いたピアニストから賞賛を受けている。ファツィオリ・ピアノフォルティ社(本社イタリア、サチーレ, ポルデノーネ市):「世界一のピアノを造る」という夢を持ったパオロ・ファツィオリ氏によって1981年に創立された。現在年間約130台のグランドピアノを手造りで造り続
けている。創設者のピアニストでありエンジニアでもあるパオロ・ファツィオリ氏は今なお、たゆまぬ技術革新を続けている。ファツィオリピアノはスタニスラ
フ・ブーニン氏やハービー・ハンコック氏などクラシックやジャズなどジャンルを問わず世界中のピアニストに愛されている。ファツィオリブランドは2010
年のショパン・コンクールで初めて国際的なコンクールに使用され、ダニール・トリフォノフ氏がファツィオリを弾いて3位になった。以降大きな国際コンクー
ルに招聘されている。ルービンシュタイン国際ピアノコンクール(The 14th Arthur Rubinstein International Piano Master Competition):3年に一度、イスラエル、テル・アビブで行われる国際ピアノコンクール。20世紀の巨匠ピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタインの名を冠し、
1974年に創設。今年で第14回を数え、40周年の節目の年を迎えた。第14回の開催期間は、2014年5月13日~5月29日。