「オリーブの美しさと音色に一目(弾き)ぼれ」

お客様:M様

2019年 8 月の終わりのある日に Fazioli ショールームを訪ねてみた。いつもにこやかなワイル社長が優しく迎えてくださる。

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僕は、オーディオヲタクだったので美しい音を聴くのが大好きだ。
一通りショールームにある全てのピアノの音出しをさせていただく。

Fazioliピアノは年産130台ぐらいで、全て本社のトップが試弾して満足いかないと作り直しさせることもあるらしい。
引き締まった低音にピュアな中高音、、、、さすがどのピアノも共通して抜群の安定感だと思う。

その中でも美しいオリーブの木目の1台のピアノ。
あれ?(永遠の)初心者の僕でも鍵盤を押せば、ヒューイットさんのDVDで見聴きしていたFazioli と同じイメージで音が出てくる。

Fazioli には緩いところがない。
高品質であるがゆえに弾き手を選びそうなのは、何となく僕でもわかる。
しかし、このオリーブのF228は実に懐が深く、優しく響く。
他のピアノと何度も弾き較べてみたところ、上手く説明できないが、何かが違う。

2時間くらい右往左往で挙動不審状態だっただろうか?
「ワイルさん、僕帰れなくなっちゃったみたいです」
かくして、その2週間後にオリーブは、「初心者くん宅」に納品されることになる。

 オリーブがうちに来た勢いもあって、バッハのクラヴィーアの楽譜は全て揃えてしまったが、間違いなく全部はこなせないだろう。
それでも、大好きなフランス組曲とパルティータ、そして大昔失恋した日に一睡もできずに夜通し聴いてたゴールドベルクあたりは何とかものにしたい。
全ての点で「圧倒的」なオリーブに触れて、癒され励まされる毎日が本当に幸せで楽しくて仕方がない。
おそらく、あの夏の日のショールーム訪問がなければ「今」はなかったし、我が家にオリーブを迎えることが出来たのは、まさに奇跡にも思える。

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