ダニール・トリフォノフ 2015年日本ツアー: バックステージ

先週からダニール・トリフォノフが来日し、ソロリサイタルおよびチェコ・フィルハーモニー管弦楽団との共演で、ラフマニノフのピアノコンチェルト2番の演奏ツアーを行いました。今年も弊社のFazioliコンサートグランドF278の持ち込み演奏だったので、この一週間オフの写真を撮るチャンスが沢山ありました。彼の真の姿にせまる?幾つかの写真をご披露します。

日本到着後は、四日間ほど弊社で練習しました。いつも練習はすごい集中力で、真面目に行います。
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しかし、和食に目のない彼。練習・公演の合間には必ずお鮨。弊社のそばの田町の立ち喰い寿司、渋谷の回転寿司などなど。一日に必ず一回は鮨を食べたいとい う彼に付き合って集注的鮨攻めに会いました。一年分を食べて帰った。。という感じです。以下の写真は名古屋公演の直前の食事です(蟹みそ、塩辛もお気に入り)。
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東京のオペラシティー舞台でのリハーサルです。
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サントリーホールでのリサイタル(チェコフィルの首席指揮者ビエロフラーヴェク・マエストロと)
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名古屋
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そして、名古屋公演の後半はオーケストラのプログラムを客席に座って聴きました。インターミッションの後ソリストが客席に居るのを見てびっくりされた方も。お隣の方とは親しく歓談していました。
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最後に、ダニールのバラライカのデビュー。ご安心下さい・・・ピアノの方が良いそうです。
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Fazioli 4本ペダル: よくあるご質問にお答えします

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ファツィオリピアノをあまり知らない人(残念ですが、まだ多くのピアニストが試されていませんね)の頭の中には、ファツィオリ=4本ペダルという固定されたイメージがあるようですし、このペダルの使用方法や効果を知っている人もとても少ないようです。

そこで、4本ペダルに関する誤解を解くと共に、よくあるご質問にお答えしようと思いました。他にもご質問がありましたら、どんなことでもご遠慮なくご連絡下さい。

Q1: コンサートで聴くファツイオリは常に4本ペダルですか?
いいえ。皆様が聴かれるコンサートは基本的に通常の3本ペダルです。現在4本ペダル付きのピアノは福井県美浜町なびあすホールと大阪府堺市の「フェニチェ堺」ホールにあるF308のみです。

Q2: F308にしか設置できませんか?
どんな機種にも設置できます。一番大きいモデル(F308)は基本的に4本ペダル付きで生産しますが、3本ペダルのみのF308のご注文も可能です。それ以外のモデルではオプションとして注文出来ます。後からは設置できないので、注文時にご指定頂く必要があります。4本ペダルはパオロ・ファツイオリの「音楽性に集中できるよう容易に弾けるピアノを」という哲学から生み出された、ファツィオリが特許を持つ革新的技術です。

Q3: ファツィオリの4本ペダルの効果は何ですか?
効果は二つです:
1)鍵盤が浅くなります。普通のピアノの鍵盤の深さは約10mmですが、4本ペダルを踏むと深さが約6mmになります。
2)ハンマーの打弦距離が約半分になります。
その結果、音量が減って、タッチが軽くなりますので、早いピアニッシモが弾きやすくなります。
しかし、一般的ななシフトペダル(ウナコルダ)と違い、ハンマーと弦との接点は変わりません。音色を変えてピアニッシモを早く弾きたい場合は、ウナコルダと4本ペダルと両方踏む事も可能です。

Q4: 音楽的なメリットは何でしょうか?
4本ペダルがあれば、音楽の幅が容易に広がります。つまり、
-  シフトペダルを踏むと、音量が少なくなると共に、音色が変化します。4本ペダルの場合はピアノの音色・音質はそのままです。例えば、ラヴェルの「
夜のガスパール」 に、大変良く合います。
-   シフトペダルと4本ペダルを同時に踏むと、非常に小さな、深いppp音が可能になります。

Q5: でも、ちょっと不安です。慣れる時間はどれくらいですか?
即座に喜んで使用されるピアニスト、戸惑われるピアニスト、両方いらっしゃいます。
コンサートで使う前には、少し練習が必要かもしれません。

Q6: F308をコンサートで弾きたいのですが、ちょっと不安です。どうしたらよいですか?

ご安心下さい。練習時間が取れない場合は、一般的な3本ペダルと交換できます。この交換作業は約3分です。リハーサル時にお試し下さい。

Q7: 購入を検討するピアノで4本ペダルのファツィオリが面白いかな、と思います。4本ペダル付きピアノの製作期間は何ヶ月でしょうか?
約6ヶ月です。マイファツィオリのご希望がございましたら、ご遠慮なくご連絡下さい。

ワルシャワストーリー(3)

ユーリ・シャドリン&ティアン・ル、音楽とピアノについて語る
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第一ラウンドでFazioliを弾いたTian Luとご主人のYury Shadrin を音楽ライターの高坂はる香さんがインタビューされました。

お二人のFazioliに対するコメントが載っているのでご紹介。


客席で第一ラウンドと第二ラウンドのほとんどを聴いていたYury。
今や大学で教える身の彼ですが、「自分が出場した五年前とはピアノと音楽がかなり違う。これが今のトレンドなのか」とジネレーション・ギャップをつくづく感じた様子でした。

彼とのピアノ談義は尽きません・・・・・

なお、同じくピアノ惑星で弊社の越智のインタビューも載せてます:  http://www.piano-planet.com/?p=1550



ワルシャワストーリー(2)

抽選の結果"B"の苗字で始まる人が一番目の演奏者となりました。その後もアルファベット順です。

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マルタ・アルゲリッチやギャリック・オルソンなどの審査員によるオープニングコンサートが行われました(ホールのロビーで)。

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そして2日目の最後の演奏にやっとFazioliが初登場しました。 第一ラウンドで唯一Fazioliを選んだコンテスタントNo.36 Tian Lu(中国)です。 

初めて聴くFazioliがどう響くだろうと、皆興味津々の中、Tian が出てきてまずスケルツオ第1番ロ短調Op.20で華やかに先制攻撃。

最初の高音の部分がむき出しで金属的に聴こえる部分があり少し残念でしたが、慣れて来るにつれ、キラキラした輝く音になり綺麗にまとめていました。その後しっとりしたノクターンで素晴らしいピアニッシモの世界へ、最初のエチュードでは完璧な技巧とFazioliの音色とカラーの幅を見せつけ、間髪入れずに革命エチュードでピシッとしめる。プログラム的にもとても効果的でした。

終了後集まった報道陣、音楽関係者から素晴らしいピアノ、素晴らしい演奏とお褒めの言葉を頂き、他のピアノと全く違ったFazioliピアノの個性を明確に感じていただけたことは、ピアニストおよびピアノ冥利に尽きると言えます。

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その後レストランで皆でリラックス。
彼女のご主人は2010年のショパンコンクールで、手の故障で3次を棄権せざるを得なかったYury Shadrin ( ユーリ・シャドリン) です。

背もたれ付きの椅子で演奏を続け「校長」という名が付いたとか。
現在はアメリカのBaltimore市の大学で教えていて、4歳の女の子をコンクール中は中国の両親に預けて来ているそうです。 

天真爛漫な、お茶目なTianを優しく見守るYury。ほのぼの感が漂います。
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