(January 17, 2018 6:44 PM)
通常のピアノコンクールの審査委員は権威ある先生方により構成されますが、「 ファツィオリジャパン創立10周年記念オンラインピアノコンクール
」では、一般のピアノ愛好家(貴方も!)が審査委員です。しかし、ピアノコンクールの審査は簡単なことではありませんので、各分野の旗手にアドヴァイスを頂くことにしました。現在までに5名の方が当コンクールのアドヴァイザーを引き受けて下さいました。これらの方々を順次ご紹介致します。
なお、ホロデンコ氏は第7回仙台国際ピアノコンクールの審査員に抜擢されました。(1月17日発表)。主要国際コンクールで
の31歳の審査委員は画期的です。
ヴァディム・ホロデンコ
ご挨拶 (オリジナル英文はこの下)
「多くの国際ピアノコンクールを経験した私にとって、ファツィオリジャパンのオンラインコンクールはとても興味深いです。このコンクールは自分で自由にレパートリが決められ、審査用の演奏はビデオで何度でも取り直せるなど、出場者には大きな自由が与えられており、ステージ演奏の恐怖感の問題も少ないでしょう。審査員が一般人、しかもピアノファンから成り立っていることを考えると、音楽院風と言うよりはコンサートホールの演奏に近いコンクールでしょうか。通常コンクールで演奏する時は、音楽が持つ真の力以上に、音楽院教授が許容しないような些細な過ちを犯さないよう細心の注意を払わなければなりませんから。出場者が心からの音楽を奏でることを期待しています。また、審査員の方々には時折アドヴァイスを出来ればとも願っております。音楽と言うことに集中すれば、皆様にとって素晴らしい経験となることでしょう。今年の6月に ツアー
で来日しますので、皆様にお会いできることを楽しみにしております。このコンクールのためにマスタークラスの時間を取ることができれば嬉しく思います。
最後に、このような機会を与えて下さったファツィオリジャパンに感謝します。自宅にFazioliピアノが入って以来、日々の練習が更に楽しいものとなりました。皆様もこのコンクールを通じてファツィオリの音色を楽しまれますよう。」
ヴァディム・ホロデンコ
As someone who has spent years in international competitions, I am fascinated by Fazioli Japan's on-line competition. It seems to me that it gives the competitors tremendous freedom. Not only can you pick your own repertoire, you have the freedom of video re-takes, so that stage fright is less of a problem.
However, the fact that there will be a popular jury, made of many piano fans, means that it is a competition that is much closer to the concert hall than a conservatory. After all, when playing in a competition, pianists are often concerned about tiny details that a piano teacher might be upset with, that actually have little to do with the power of the music.
I hope that everybody participating will do their best to play what is in their hearts, and for those who will be in the jury, I hope to be able to give some occasional advice as well. If we all remember that it is the music that counts, and nothing else, then I am sure that this will be a marvelous experience for everyone!
As I will be in Japan in June this year, I hope to have the opportunity to meet many of you! Please take a look at my concert schedule. Also, should time permit I hope to be able to fit in a master class for this competition as well.
Many thanks to Fazioli Japan for involving me. I now have a Fazioli piano at home, which makes my everyday practicing a real pleasure and I hope that you will also have the same pleasure.
Warmly,
Vadym Kholodenko
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ヴァディム・ホロデンコのプロフィール
(仙台コンクール発表より)
音楽的活力に満ち溢れ技巧の天賦に恵まれた新世代のピアニストとして名声を確立。2010年の仙台国際音楽コンクール、2013年のヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール等で優勝したのち、ヨーロッパ、アジア、北米で国際的キャリアを築いてきた。
これまでに、ゲルギエフ、スラットキン、フェドセーエフ、カラビツ、ハース=ベドヤ、スピヴァコフ、山田和樹など、著名な指揮者たちと共演。北米では、フィラデルフィア管、アトランタ響、インディアナポリス響、ロチェスター・フィル、サンディエゴ響と共演している。
ヨーロッパでは、ロイヤル・フィル、BBCスコティッシュ響、ルクセンブルク・フィル、マルメ響、ノルウェー放送管、プラハ響、RTVE響、スペイン国立管と共演。ロンドン、パリ、ブダペスト、ルツェルン、モスクワで、リサイタルを行っている。日本にも、リサイタルツアーやオケとの共演で頻繁に来日。また、2013年にはマリインスキー劇場コンサートホールの月間アーティストにゲルギエフから指名され、パリ、ルクセンブルク、モスクワでの協奏曲演奏を依頼された。
2017-18シーズンのハイライトとしては、ボルドー・アキテーヌ国立管やバルセロナ響との共演、カラビツ指揮ワイマール・シュターツカペレとのアメリカツアー、メキシコのマヨ・フェスティバル出演などがあり、ウィグモア・ホールでのデビュー公演も予定されている。
レコーディングは、ハース=ベドヤ指揮ノルウェー放送管との共演によるグリーグ及びサン=サーンスのピアノ協奏曲第2番、フォートワース響との共演によるプロコフィエフの協奏曲全集の第1巻(2番と5番)などがある。日本のFontecレーベルからも、J.S.バッハ、ベートーヴェン、メシアンを収録したCDをリリースしている。