音間のエネルギーを捉える比類無き一台との出会い

お客様:真希(愛知県)

生で聴く機会が無く、あくまで信号に変換された音でしか知り得ていなかった。
けれど...

ファツィオリは、奏者の美意識をありのまま出してくれる比類なき楽器なのではないか。
スピーカー越しの私の推測は、聴く毎に増すばかりだった。

期待と不安を胸に、満を持して東京芝浦へ。

店頭には美麗なピアノが並んでいた。
誠実でピアノに対する信念も伺える説明を受けつつ、
ファツィオリの生のアクション、音・響きを初めて耳と脳で感じ浸らせて頂いた。

初めての訪問時、全サイズは揃っていなかったけれど、
このメーカーの技術と素材には奏者によって見せる顔が無限にあり、
音色のヴァリエーションも今に限らない未知の可能性があるのを感じた。

約二ヶ月後、一度目の訪問時には店頭に無かったサイズのファツィオリ1台に会いに、再び東京へ。

遠路を経て、椅子を整え、アルペジオひとつ触れる。
瞬間、鍵盤と指先がまるで同化しているかのような入力と出力の感覚に
一切のブレが無いピアノの更なる繊細な次元を感じた。

たしかに相性というものはあると思う。
しかしそれだけではなく、一度目の僅かな試弾の時間でさえも、"己"を明確に示してくれた。
ファツィオリの名器である所以がそこにある、と私は考えた。

今、我が家にいるのは、二度目の東京で出会えたそのファツィさんだ。
ファツィオリ社の美学が溢れる程に込められた楽器に、
私は厳しいアップデートを余儀無くされる日々である。
これは、ファツィオリピアノをパートナーに選んだ私の、永遠的本望である。

fazioli piano

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